イイヒト
松田美智子先生との出会い
松田先生には当店の【一味唐辛子】と【みまから唐辛子】をお使いいただいております。
私共は、松田先生とのご縁は「神様からのご褒美」「神様が背中を押してくれている」と思っています。
数年前初めてお会いしたときのオーラと知識豊富なお話,一気に人を惹きつける魅力,同じ女性として誇らしく思えるほどとても素敵な方です。
松田美智子オフィシャルホームページより←クリックするとHPへ
原産地・畑等 使われる食材や調味料は自分の目で確認されるそうです。
みまから唐辛子農場にて
すっかり松田先生ファンの母は,先生の本を愛読しサインをいただきました。
にし阿波ダイニングアウトに来てくださいました。
松田先生のお料理はおいしくて、また食べたいと思うやさしい味です。無駄な調味料は使わず素材が最大限に生かされています。すべての素材が主役になれるお料理を作られます。
心があたたかくなり本当においしかったです。
先生の心がけていることの一つに「調理器具はなるべく自然にかえるもの」とあります。
自在道具とは
料理は「理」を「料」るがモットーの松田美智子が、長年の料理家としての知恵と
調理道具好きが高じて、自身がプロデュースして出来上がった調理道具と食器です。
機能美と使い手からの発信が大きな特徴の調理道具。
素材の味を変えず、調味料も少なく健康に良い口福のため、「木」「土」「鉄」を
素材としています。
手仕事での道具も多く、長く、育てて愛用していただきたいと思います。(松田美智子オフィシャルホームページより)
自在道具はホームページなどから購入できます
みまから唐辛子も掲載していだいております(OTORIYOSE)
素敵で素晴らしい先生に応援していただいていることを励みに,先生の足を引っ張らないように精進して参ります。
山の磯貝さん
<はりはり漬から学ぶ>
当店の人気商品の一つである「はりはり漬」
おいしい理由を紹介します
一つは,味付けです。秘伝の甘酢は亡祖母の味を母が受け継ぎみまから唐辛子を加えています。
もう一つは,主原料の捻干し大根です。
一般的な干し大根は細かくカットされたものがほとんどです。当店が好む捻干し大根は厳寒時期に旬の大根を丸々1本干して作られます。近年の暖冬や大雪といったような気候が不安定なときは,大根は水分が多いのでカビが生えたり凍ったりしてダメになります。干しているだけと簡単なように見えますが,実はとても難しく手間がかかります。大根から水分が抜けると自然と捻じれてくるので「ねじりぼし」「ねじぼし」などと言われます。
カビず凍らずできても,茶色く変色しているものがあります。味に直接影響があるかどうかはわかりかねますが,当店で使用する捻干し大根は限りなく自然の大根に近い色です。このきれいな大根色を維持しながら作るのは長年の技術と勘が必要です。干している間の天候の変化に合わせて,環境を変えています。
その道のプロが美馬郡つるぎ町の山奥の農家さん「磯貝さん」です。当店が全幅の信頼を寄せる一人です。
・捻子干し大根専用の乾燥小屋の二階にて(お肌がつるつるです)
風通しの良い埃の立ちにくい乾燥部屋です。
美しく立派な捻干し大根です。とてもいい香りがします。
カチカチに乾燥する1歩手前で輪切りにします。もちろん包丁で丁寧に手切りしています。2~3ミリに切りそろえたら天日に干してさらに水分を抜きします。(殺菌効果もあります)
丁寧に切りそろえられているので機械を使用していると思われることが多いですが,こちらで使う機械と言えば農業機械くらいじゃないでしょうか?口に入るときにはすべてこの磯貝さんのごつい手で作られています。
磯貝さんの手作りのものはどれもこれもおいしいです。
・そばの実を干しています
そば粉とそば米ではこの段階から違います。
・つるかん(輪切りのサツマイモをかちかちに乾燥させる干し芋)
このつるかんを作るとき大釜で芋を茹でるのですが,その時もガスではなく薪を使うそうです。
このほか,お餅や山菜ごはんなど昔はどこの家庭でも常備的にあった食べ物をたくさん作られています。磯貝さんには今でも普通のことが,私にはとても懐かしく感じられます。
磯貝さんのごつい手
磯貝さんの手は大きくて節が太くてどっしりしています。この手は私たちの地方では昔から「仕事しの手」(仕事をよくする人の手)と言われます。実は私の母もそのまた母も(祖母)同じような大きくて男勝りな「仕事しの手」の持ち主です。磯貝さんと仲良くさせていただけるようになったのにはこの「仕事しの手」のおかげでもあります。捻干し大根の契約をお願いに伺ったとき,母の手を見て信頼してくださったそうです。
磯貝さんとお話しさせていただくと,楽しくて仕方ありません。独特の方言で流暢なしゃべり,とても魅力的です。(TVで特集されていた時もそれはそれはアナウンサーより上手に回してましたよ)
【手作りじゃないとおいしくない】【おいしくなければ意味がない】当店と同じです。対岸つるぎの山奥から,私共を応援してくださっているありがたい方です。
みまから唐辛子をつくる~契約農家さん~
<みまから唐辛子の生産>
みまから唐辛子生産組合を設立し,契約農家さんが丹精込めて生産してくださっています。(2015年 15農家)
美馬町三頭山中山間地域にあるみまから唐辛子圃場は,かやを敷き込むなどといった昔ながらの農法できれいに整備されており、子供たちが安全に走り回れる昔日の懐かしい光景が見られます。(K宅400本)
先人から受け継いだ土地は、世界農業遺産(にし阿波急傾斜地農耕システム)にも認定された地域です。
定期的な生産者会議で情報交換をし足並みをそろえています
農業支援センター(県)と連携し,講習会を開いています
(剪定について講習を受けています。)
(渋い農家さんたちです)
(情報交換中です)
(初めての人は具体的に丁寧に教えていただけます)
長年生産してくださっているベテランの方も,プレ栽培を経て本格的に生産される初心者の方も一緒に講習を受けます。情報や経験を惜しみなく交換・伝授してお互いの意識を高めています。ここには「仲間意識」を強く感じるとともに当社の理念の一つである「みまからで元気な町づくり」を深く理解してくださっていることが、みまから唐辛子に真面目に向き合う姿勢で伝わります。
<農業支援センターとの連携>
唐辛子は5月上旬にまでに定植し,収穫期は7月後半から約1ヶ月半です。この5ヶ月半意外に,土づくり・土壌検査・種子の保存など年間を通してサポートしていただいております。大変ありがたいことです。
生産に関わってくださる人はみなさんとても【いい人】です。
みまからをつくる~みまから工房~
母世代の根性には頭が下がります。私は到底足元にも及びません。
~みまからの製造について~
7月後半~9月前半 日本が一番暑い時期に原材料の「みまから唐辛子」収穫が始まり,同時に製造が始まります。
動力の大型クーラーを設置しているので小さな工房では酷暑の日中でも冷蔵庫のように冷えますが,みまからの製造中はこれでも追いつかないほど過酷な条件になります。
製造したみまからはその日に瓶詰めされ殺菌処理(湯煎)まで行います。灼熱の工房で機械よりも正確な手で一心不乱に唐辛子を輪切りにすることからみまから母たちの仕事は始まります。これまで「やめたい」と聞いたことがありません。『疲れたら休んでいいよ,代わりに私がやっておくから』
周りを思いやることができる工房の母たちは,みまからを支える大切な柱です。
みまからにはたくさんの人の想いと,たくさんの人の努力と,みまからを製造する母たちの無条件の愛がいっぱい詰まっています。
<工程>
①収穫した新鮮なみまから唐辛子を流水で2度洗いする
②検品しながら上ヘタをカットし破棄する
③規格に沿って並べられたみまから唐辛子を包丁で手切りする
※繊維を壊さないよう垂直に輪切りします。機械よりも確実な母の手です。下ヘタは切りのこして破棄します。
④調味
輪切りした唐辛子をごま油で炒る
しんなりしたら,正確に計量された調味料で炒り煮する
最後に鰹節で風味づけする
※大なべのガス釜(強火)で調味しています。調味が始まると工房内の温度が一気に上昇し40度を超えることもあります。この時の調味担当の体感温度はおそらく50度近くだと思います。プラス,唐辛子のカプサイシンが熱されて飛び回るので工房内は灼熱の中息苦しく感じるほどです。
⑤冷却
⑥計量/瓶詰め/検品
※目視確認です
⑦熱処理(殺菌)
※温度計を確認しながら,湯煎による殺菌処理をおこないます。
⑧冷却/検品/ラベル貼
※工房を出て,事務所で手作業によるラベル貼,キャップシールをします。一瓶ずつ瓶の確認もしています。
⑨出荷/保管
※保管する際は製造日ごとに分類しています
(製造期は7名の従業員が工房に入ります)
<工房について>
当店の工房は(事務所も)決して立派ではありません。建物も田舎の畑や民家の中にあります。「こんなところで?」と思われる方がほとんどです。陳腐でみすぼらしい工房ですが,衛生管理には細心の注意を払い,衛生検査を経て工房の許可が下りています。PL保険に加入し,あってはなりませんが万が一何かあればすぐに対応できるようにしています。
「襤褸を着てても心は錦」
立派な工房・工場をつくることが目的ではありません。
町の活性化,お客さまや当店に関わってくれているすべてのみなさまへの恩返しが理念の一つにあります。